要望が多い家族への対応

看護師がベッドサイドで、患者さんをケアするのを、
いつもじっと見ていたり、
「コレをするときは、こうしてほしい、ああして欲しい・・・。」
と、ケアに口を挟む家族もいます。

 

看護師は、自分達のケアに口を挟まれることがないように、
マニュアルどおりのケアを行い、
「ケアを統一しました!」と、家族に説明をしたり、
口を挟まれないように、家族が面会に来ていないときにケアするなど、
なるべく家族と関わらないようにしていることも多いのではないでしょうか。

 

特に、新人の看護師は、
自分のケアを家族に監視されているように思い、
ビクビクしながらケアをしているという状況も
少なくはないと思います。

 

すると、患者さんの家族は、自分がいるときに一切ケアがないので、
「ちゃんとやってくれていない。」と不満に思ったり、
「新人看護師が自身がなさそうにやっていたが、大丈夫か?
もっとベテランの看護師に担当して欲しい。」と文句を言いたくなったりします。

 

つまり、要望が多いからと言って、患者さんの家族を遠ざけると、
さらに要望や訴えが多くなります。

 

そうなれば、さらに看護師は、家族を遠ざける様になり、
悪循環に陥ります。

 

このような悪循環を解決するためには、
やはりコミュニケーションが必要です。

 

まずは、当たり前のことですが、
家族に対してもしっかり挨拶ができているかどうかを確認してみましょう。

 

「こんにちは。何かお困りの事はないですか?」と、
こちらから挨拶をし、要望を聞いてみたり、
自分が担当している事を伝え、患者さんの様子を伝える等、
基本的な対応をすることが大切です。

 

苦手な家族の顔を見つけた途端に、
「あ、○○さんの家族が来た!帰るまで、なるべく近寄らないようにしよう。」
などと思い、その気持ちが顔に出ていませんか?

 

患者さんの家族が面会に来て、廊下などですれ違っても、
つい、目をそらせてしまったりしていませんか?

 

家族に声をかけるときは、
たとえば検査や手術などの説明が必要なときだけというように、
医療者側の用事があるときだけになっていないでしょうか?

 

家族にとって、看護師の日常的な挨拶が、
自分達を受け止めてくれるような温かいものであるかどうかというのは
とても重要なことですし、
少しでも配慮があれば、「感じのよい看護師さんだなぁ〜。」
と、思うなど、家族側も、看護師について様々な判断をしています。

 

「ケアの統一」は、場合によっては必要ですが、
全ての患者さんに対して、その統一された方法が、
今の患者さんの状態に適しているとは限りません。

 

患者さんの家族に口出しをさせないためのケアは、
患者さんにとって良いケアであると言い切ることはできないのです。

 

そのとき、その状態にあったケアが必要ですし、
家族も、統一されたケアではなく、
本音をいえば、家族の要望を聞いた上でのケアにして欲しいのです。

 

看護師から積極的に挨拶をしたり、
困っている事はないかどうか声をかけるなどして、
家族との信頼関係を築き、
家族の要望、患者さんの状態などを踏まえ、
家族と医療者である看護師が、患者さんのために何をすることができるのかを
一緒に考えていくことができる様になると良いですね。