拘縮や片麻痺のある患者さんへの清潔の援助方法

拘縮の有無に関わらず、清潔の援助は日常的なケアで、
実施頻度が高いケアです。

 

片麻痺の患者さんには、健側からのアプローチが可能です。

 

しかし、拘縮の患者さんは、からだの動きが制限されるので、
援助が難しくなります。

 

ですから、拘縮のある患者さんへの清拭ケアは、
片麻痺の場合よりも難しくなるため、苦手だと言う看護師が多いです。

 

しかし、清拭の援助は、全身状態を観察できる良いチャンスです。

 

丁寧な観察と、次のケアにつなげることが大切です。

拘縮とは

拘縮とは、皮膚や筋肉、腱、靭帯などの関節の周りの柔らかい部分の収縮によって、
関節が動く範囲がとても狭くなった状態を言います。

 

拘縮は、長期臥床による廃用症候群、脳血管障害、神経性の疾患、
骨折、熱傷、疼痛等が原因で、後天的に起こることが殆どで、
疾患や年齢を問わず、どの患者さんにも生じるといわれています。

 

しかし、拘縮の程度は患者さんによって異なり、
一人ひとりのからだの状態に合わせたケアを行うことが必要です。

 

そのため、患者さんの身体を丁寧に観察し、
どの部分により強い拘縮が現れているかなどの状態や
程度を正しく把握する事が大切です。

 

ケアを行うために、拘縮している部位を一時的に進展させたり、
屈曲させたりする際、脱臼や骨折のリスクもあります。

 

どのくらいまで進展・屈曲できるのか、
声かけを頻繁に行ないながら、患者さんの表情を見て、
注意深くケアを行っていきましょう。

 

また、拘縮を悪化させないことも大切です。

 

拘縮を悪化させないためにも、日々の観察はとても重要です。

 

拘縮は、スキントラブルを起こしやすくなります。

 

清拭ケアを行うときは、拘縮のある関節の内側の皮膚を観察しましょう。

 

褥瘡も拘縮によって好発部位が変化します。

 

清拭の時には、患者さんのからだ全体を観察し、
除圧が必要な箇所を発見しましょう。

拘縮の起こりやすい部位

拘縮は、関節部位を手足の指を除き、
体幹(側屈、後屈)、頚部(側屈)、股(内旋、外転)、
足(背屈)、手(掌屈)、肩(屈曲・外転)、
前腕、肘、膝(伸展)の順に起こりやすいといわれています。

 

特に、上肢と下肢の股関節の屈曲拘縮は、
寝衣の着脱、清拭、陰部洗浄などの清拭援助を難しくさせます。

拘縮のある患者さんの清拭援助

拘縮のある患者さんの清拭援助のにおいて、
特に、上肢と下肢の股関節の屈曲拘縮が、
寝衣の着脱、清拭、陰部洗浄などの清潔援助を難しくさせます。

 

拘縮部位に負担をかけないように、2人で介助を行い、
ひとりが身体を支えて、ひとりがケアを行うようにします。

 

二人で行うことによって清拭援助がスムーズで、
患者さんの苦痛の軽減にもつながります。

 

ケアの際に注意すべきなのは、脱臼や骨折です。

 

屈曲した関節を一時的に伸展することによって、
脱臼や骨折が起こりやすくなるので注意します。

 

脱臼や骨折の予防のためには、
患者さんの表情や痛みを確認しながら慎重に行うことが必要です。

 

清拭援助の際、痛みが生じることなく伸びるところまでが、
伸展できる範囲の目安になります。

 

拘縮している関節を伸展したり、掌を開くときは、
一方の手で関節をしっかりと包み込むように支え、
もう一方の手で伸ばすようにします。